刑事訴訟法 第283問
教材: 刑事訴訟法②
司法試験 H20 第33問
論点: 伝聞法則と証拠調べ
問題
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検察官は、ハンマーを凶器とする傷害被告事件の証拠として、犯行を目撃したWの検察官に対する供述調書及び犯行に使用されたとされるハンマーの証拠調べを請求した。
公式解答
3. ウ・エ
正誤・解説
p1 /
ハンマーには伝聞法則は適用されないから、裁判所は、弁護人の意見を聴かずに、ハンマーを証拠として採用するか否かを決定することができる。
ハンマーは供述証拠ではないので伝聞法則の問題ではないが、証拠調べの決定には相手方又はその弁護人の意見を聴くのが原則であり、意見を聴かずに採用決定はできない。
根拠条文:刑事訴訟法320条第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法190条第2項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法192条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法320条第1項―現行条文本文
第三百二十一条乃至第三百二十八条に規定する場合を除いては、公判期日における供述に代えて書面を証拠とし、又は公判期日外における他の者の供述を内容とする供述を証拠とすることはできない。
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刑事訴訟法190条第2項―現行条文本文
第百九十条
森林、鉄道その他特別の事項について司法警察職員として職務を行うべき者及びその職務の範囲は、別に法律でこれを定める。
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刑事訴訟法192条―現行条文本文
第百九十二条
検察官と都道府県公安委員会及び司法警察職員とは、捜査に関し、互に協力しなければならない。
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p2 /
Wの証人尋問が行われ、刑事訴訟法321条1項2号後段の規定により、Wの証言と相反する供述が録取されたWの検察官に対する供述調書の証拠調べが請求された場合、裁判所は、証拠能力を判断するためであっても、その採用決定をする前に、同供述調書を見ることはできない。
321条1項2号後段の要件判断のためには、供述調書の内容を確認する必要があるため、採用決定前に見ることができるとされている。
根拠条文:刑事訴訟法321条第1項第2号・e-Govで法令を開く刑事訴訟法192条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法321条第1項第2号―現行条文本文
二 検察官の面前における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は公判準備若しくは公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異なつた供述をしたとき。
ただし、公判準備又は公判期日における供述よりも前の供述を信用すべき特別の情況の存するときに限る。
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刑事訴訟法192条―現行条文本文
第百九十二条
検察官と都道府県公安委員会及び司法警察職員とは、捜査に関し、互に協力しなければならない。
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p3 /
Wの証人尋問が行われ、Wの証言と相反する供述が録取されたWの検察官に対する供述調書が刑事訴訟法321条1項2号後段の規定により証拠として採用された場合であっても、Wの証言は証拠能力を有する。
供述調書が321条1項2号後段で採用されても、証言自体の証拠能力が当然に失われるわけではなく、証言と供述調書の信用性の問題として扱われる。
根拠条文:刑事訴訟法321条第1項第2号・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法321条第1項第2号―現行条文本文
二 検察官の面前における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は公判準備若しくは公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異なつた供述をしたとき。
ただし、公判準備又は公判期日における供述よりも前の供述を信用すべき特別の情況の存するときに限る。
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p4 /
ハンマーの証拠調べの方法は、ハンマーを裁判所と訴訟関係人が認識できる状態にすることである。
証拠物の取調べは、裁判所及び訴訟関係人がその存在や状態を認識できる程度に示せば足りる。ハンマーについても同様である。
根拠条文:刑事訴訟法306条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法306条第1項―現行条文本文
検察官、被告人又は弁護人の請求により、証拠物の取調をするについては、裁判長は、請求をした者をしてこれを示させなければならない。
但し、裁判長は、自らこれを示し、又は陪席の裁判官若しくは裁判所書記にこれを示させることができる。
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p5 /
ハンマーがいまだ証拠として採用されていない段階でWの証人尋問が行われた場合、Wに対するハンマーを示しての尋問は許されることはない。
証拠物が未採用でも、相手方に閲覧機会が与えられ、異議がないなどの条件を満たせば、それを示しての尋問は許される。
根拠条文:刑事訴訟法199条第10項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法199条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法199条第10項―現行条文本文
第百九十九条
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。
ただし、三十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、二万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まつた住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。
裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第二百一条の二第一項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。
ただし、明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、この限りでない。
検察官又は司法警察員は、第一項の逮捕状を請求する場合において、同一の犯罪事実についてその被疑者に対し前に逮捕状の請求又はその発付があつたときは、その旨を裁判所に通知しなければならない。
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第百九十九条
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。
ただし、三十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、二万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まつた住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。
裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第二百一条の二第一項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。
ただし、明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、この限りでない。
検察官又は司法警察員は、第一項の逮捕状を請求する場合において、同一の犯罪事実についてその被疑者に対し前に逮捕状の請求又はその発付があつたときは、その旨を裁判所に通知しなければならない。
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全体要旨
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