刑事訴訟法 第214問
教材: 刑事訴訟法②
予備試験 H30 第21問
論点: 訴因
問題
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公式解答
5. ア オ
正誤・解説
p1 /
共謀共同正犯において、「共謀」は、罪となるべき事実にほかならないから、訴因においてその存在を明示することを要し、これを認定するためには厳格な証明によらなければならない。
判例は、「共謀」は共謀共同正犯における『罪となるべき事実』には当たらないとしている。したがって、訴因に明示し厳格な証明を要するとはいえない。
p2 /
殺人罪の共同正犯において、実行行為者が誰であるかは、罪となるべき事実の特定に不可欠とはいえないものの、一般的に、被告人の防御にとって重要な事項であるから、検察官は、訴因に実行行為者を明示しなければならない。
判例は、実行行為者の特定は重要だが、一般的に訴因に明示しなければならないとはしていない。必要性は原則として高いものの、例外的に訴因変更なしの認定が許される場合がある。
p3 /
検察官において、共謀共同正犯の存在に言及することなく、被告人が1人で原動機付自転車を窃取したという窃盗の訴因で公訴を提起した場合に、裁判所が、証拠上、他に実行行為者を行っていない共謀共同正犯が存在すると心証を得たときは、被告人1人の行為により犯罪構成要件の全てが満たされたと認めるときであっても、検察官に対し、訴因の変更を積極的に促し、又はこれを命じなければならない。
判例は、訴因どおりに犯罪事実を認定できるなら、必ず訴因変更を促したり命じたりしなければならないとはしていない。犯罪事実の左右がなければ、訴因変更なしに認定できる場合がある。
p4 /
被告人が共謀共同正犯として起訴された事件において、検察官が主張せず、被告人側も防御活動を行っていない日時における謀議について、裁判所が、争点としてこれを顕在化させる措置を採ることなく、その日時における謀議への被告人の関与を認定したとしても、取り調べた証拠から認定したものである限り、被告人に不意打ちを与え、その防御権を不当に侵害するものとして違法となることはない。
判例は、争点化されていない日時の謀議をいきなり認定すると、防御権を害するおそれがあり違法となり得るとしている。争点整理や顕在化の措置が問題となる。
p5 /
被告人及びAを共同正犯とする殺人被告事件において、実行行為者が誰であるかが争点となり、審理を尽くしても実行行為者を特定するに至らなかった場合には、裁判所は、実行行為者につき、「被告人若しくはA又はその両名」と認定し、その旨を罪となるべき事実として判示することが、許されることがある。
判例は、共犯で実行行為者の特定ができない場合でも、「被告人若しくはA又はその両名」といった形で、必要な範囲で具体的に判示することを認めることがあるとしている。
全体要旨
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