刑事訴訟法 第131問
教材: 刑事訴訟法①
司法試験 H21 第29問
論点: 検察官の事件処理等
問題
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窃盗事件
公式解答
2. ア・オ
正誤・解説
p1 /
検察官は、略式命令の請求に際し、略式手続を理解させるために必要な事項を説明し、通常の規定に従い審判を受けることができる旨を告げた上、被疑者に略式手続によることについて異議がないことを書面で明らかにすれば、公訴の提起と同時に、書面で略式命令を請求することができる。
略式命令請求では、事前に被疑者へ必要事項を説明し、通常手続で審判を受けられる旨を告げ、異議なしを書面で明らかにさせた上で、公訴提起と同時に書面で請求できる。
根拠条文:刑事訴訟法461条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法461条の2第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法461条の2第2項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法462条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法461条―現行条文本文
第四百六十一条
簡易裁判所は、検察官の請求により、その管轄に属する事件について、公判前、略式命令で、百万円以下の罰金又は科料を科することができる。
この場合には、刑の執行猶予をし、没収を科し、その他付随の処分をすることができる。
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刑事訴訟法461条の2第1項―現行条文本文
検察官は、略式命令の請求に際し、被疑者に対し、あらかじめ、略式手続を理解させるために必要な事項を説明し、通常の規定に従い審判を受けることができる旨を告げた上、略式手続によることについて異議がないかどうかを確めなければならない。
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刑事訴訟法461条の2第2項―現行条文本文
被疑者は、略式手続によることについて異議がないときは、書面でその旨を明らかにしなければならない。
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刑事訴訟法462条第1項―現行条文本文
略式命令の請求は、公訴の提起と同時に、書面でこれをしなければならない。
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p2 /
検察官は、公訴を提起しようとする窃盗事件について、被疑者が起訴状に記載された訴因について有罪である旨の陳述をしたときは、被疑者及び弁護人の意見を聴き、有罪である旨の陳述をした訴因に限り、即決裁判手続によって審判する旨の申立てをすることができる。
即決裁判手続の申立ては、被疑者の有罪陳述だけで足りるのではなく、事案の軽微性などの要件が必要。被疑者・弁護人の意見聴取や同意も要件として整理される。
根拠条文:刑事訴訟法350条の16第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法350条の16第2項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法291条の2・e-Govで法令を開く刑事訴訟法350条の16第3項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法350条の16第4項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法350条の16第1項―現行条文本文
検察官は、公訴を提起しようとする事件について、事案が明白であり、かつ、軽微であること、証拠調べが速やかに終わると見込まれることその他の事情を考慮し、相当と認めるときは、公訴の提起と同時に、書面により即決裁判手続の申立てをすることができる。
ただし、死刑又は無期若しくは短期一年以上の拘禁刑に当たる事件については、この限りでない。
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刑事訴訟法350条の16第2項―現行条文本文
前項の申立ては、即決裁判手続によることについての被疑者の同意がなければ、これをすることができない。
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刑事訴訟法291条の2―現行条文本文
第二百九十一条の二
被告人が、前条第五項の手続に際し、起訴状に記載された訴因について有罪である旨を陳述したときは、裁判所は、検察官、被告人及び弁護人の意見を聴き、有罪である旨の陳述のあつた訴因に限り、簡易公判手続によつて審判をする旨の決定をすることができる。
ただし、死刑又は無期若しくは短期一年以上の拘禁刑に当たる事件については、この限りでない。
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刑事訴訟法350条の16第3項―現行条文本文
検察官は、被疑者に対し、前項の同意をするかどうかの確認を求めるときは、これを書面でしなければならない。
この場合において、検察官は、被疑者に対し、即決裁判手続を理解させるために必要な事項(被疑者に弁護人がないときは、次条の規定により弁護人を選任することができる旨を含む。)を説明し、通常の規定に従い審判を受けることができる旨を告げなければならない。
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刑事訴訟法350条の16第4項―現行条文本文
被疑者に弁護人がある場合には、第一項の申立ては、被疑者が第二項の同意をするほか、弁護人が即決裁判手続によることについて同意をし又はその意見を留保しているときに限り、これをすることができる。
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p3 /
検察官は、少年の窃盗事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑があるものと思料するときでも、少年の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の状況により処分を必要としないときは、これを家庭裁判所に送致しないことができる。
少年事件では、検察官が送致を省略できる場合が法律で限定されている。単に処分不要と考えられるだけでは足りず、少年法42条1項等の枠組みで判断する。
根拠条文:少年法42条第1項・e-Govを開く少年法45条第5号・e-Govを開く
少年法42条第1項―現行条文本文
検察官は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑があるものと思料するときは、第四十五条第五号本文に規定する場合を除いて、これを家庭裁判所に送致しなければならない。
犯罪の嫌疑がない場合でも、家庭裁判所の審判に付すべき事由があると思料するときは、同様である。
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少年法45条第5号―現行条文本文
第四十五条 (検察官へ送致後の取扱い)
家庭裁判所が、第二十条第一項の規定によつて事件を検察官に送致したときは、次の例による。
一 第十七条第一項第一号の措置は、その少年の事件が再び家庭裁判所に送致された場合を除いて、検察官が事件の送致を受けた日から十日以内に公訴が提起されないときは、その効力を失う。
公訴が提起されたときは、裁判所は、検察官の請求により、又は職権をもつて、いつでも、これを取り消すことができる。
二 前号の措置の継続中、勾留状が発せられたときは、その措置は、これによつて、その効力を失う。
三 第一号の措置は、その少年が満二十歳に達した後も、引き続きその効力を有する。
四 第十七条第一項第二号の措置は、これを裁判官のした勾留とみなし、その期間は、検察官が事件の送致を受けた日から、これを起算する。
この場合において、その事件が先に勾留状の発せられた事件であるときは、この期間は、これを延長することができない。
五 検察官は、家庭裁判所から送致を受けた事件について、公訴を提起するに足りる犯罪の嫌疑があると思料するときは、公訴を提起しなければならない。
ただし、送致を受けた事件の一部について公訴を提起するに足りる犯罪の嫌疑がないか、又は犯罪の情状等に影響を及ぼすべき新たな事情を発見したため、訴追を相当でないと思料するときは、この限りでない。
送致後の情況により訴追を相当でないと思料するときも、同様である。
六 第十条第一項の規定により選任された弁護士である付添人は、これを弁護人とみなす。
七 第四号の規定により第十七条第一項第二号の措置が裁判官のした勾留とみなされた場合には、勾留状が発せられているものとみなして、刑事訴訟法中、裁判官による被疑者についての弁護人の選任に関する規定を適用する。
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p4 /
検察官は、窃盗事件の争点及び証拠を整理するための公判準備として、同事件を公判前整理手続に付することを裁判所に求めるには、被疑者に同手続によることについて異議がないことを書面で明らかにした上で、公訴の提起と同時に、同手続の申立てをしなければならない。
公判前整理手続は、検察官・被告人又は弁護人の請求により裁判所が決定する制度で、検察官に公訴提起時の同時申立て義務はない。被疑者の書面同意も要件ではない。
根拠条文:刑事訴訟法316条の2第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法316条の2第2項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法350条の16第1項・e-Govで法令を開く刑事訴訟法350条の16第2項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法316条の2第1項―現行条文本文
裁判所は、充実した公判の審理を継続的、計画的かつ迅速に行うため必要があると認めるときは、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で、第一回公判期日前に、決定で、事件の争点及び証拠を整理するための公判準備として、事件を公判前整理手続に付することができる。
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刑事訴訟法316条の2第2項―現行条文本文
前項の決定又は同項の請求を却下する決定をするには、裁判所の規則の定めるところにより、あらかじめ、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴かなければならない。
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検察官は、公訴を提起しようとする事件について、事案が明白であり、かつ、軽微であること、証拠調べが速やかに終わると見込まれることその他の事情を考慮し、相当と認めるときは、公訴の提起と同時に、書面により即決裁判手続の申立てをすることができる。
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p5 /
検察官は、被害者から告訴のあった窃盗事件について、公訴を提起し、又はこれを提起しない処分をしたときは、速やかにその旨を告訴人に通知しなければならず、また、公訴を提起しない処分をした場合において、告訴人の請求があるときは、速やかに告訴人にその理由を告げなければならない。
告訴事件では、公訴提起・不起訴の別を速やかに告訴人へ通知し、不起訴の場合は請求があれば理由も告げる必要がある。
根拠条文:刑事訴訟法260条・e-Govで法令を開く刑事訴訟法261条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法260条―現行条文本文
第二百六十条
検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について、公訴を提起し、又はこれを提起しない処分をしたときは、速やかにその旨を告訴人、告発人又は請求人に通知しなければならない。
公訴を取り消し、又は事件を他の検察庁の検察官に送致したときも、同様である。
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第二百六十一条
検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について公訴を提起しない処分をした場合において、告訴人、告発人又は請求人の請求があるときは、速やかに告訴人、告発人又は請求人にその理由を告げなければならない。
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