刑事訴訟法 第42問
教材: 刑事訴訟法①
司法試験 H20 第24問(改)
論点: 緊急逮捕の要件
問題
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公式解答
5
正誤・解説
p1 /
強盗殺人罪の被疑者が警察署に自ら出頭して自首した場合、被疑者を警察署内に待たせておいてその間に通常逮捕のための逮捕状を求めることができるので、緊急逮捕が許されることはない。
210条1項1文は、緊急を要し逮捕状を求める手続ができないときに緊急逮捕を認める。出頭・自首の場面でも、直ちに通常逮捕状の手続が可能とは限らず、緊急逮捕が直ちに否定されるわけではない。
根拠条文:刑事訴訟法210条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法210条第1項―現行条文本文
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期三年以上の拘禁刑に当たる罪を犯したことを疑うに足りる十分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。
この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。
逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。
刑事訴訟法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:55)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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p2 /
緊急逮捕の要件としての罪を犯したことを疑うに足りる「充分な理由」とは、通常逮捕の場合における「相当な理由」よりは一層高度な嫌疑をいい、具体的には、公訴を提起するに足りる程度の嫌疑があることをいう。
「充分な理由」は通常逮捕の「相当な理由」より高いが、公訴提起に足りる程度までは不要とされている。したがって設問の基準設定は誤り。
根拠条文:刑事訴訟法199条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法199条第1項―現行条文本文
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。
ただし、三十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、二万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まつた住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。
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p3 /
死体遺棄罪の執助は、「死刑又は無期若しくは長期3年以上の拘禁刑にあたる罪」に該当しないので、これによる緊急逮捕は許されない。
死体遺棄罪の法定刑は3年以下の拘禁刑なので、「長期3年以上の拘禁刑にあたる罪」には当たらない。よって、この罪については緊急逮捕の対象外となる。
根拠条文:刑事訴訟法210条第1項・e-Govで法令を開く刑法190条・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法210条第1項―現行条文本文
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期三年以上の拘禁刑に当たる罪を犯したことを疑うに足りる十分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。
この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。
逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。
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刑法190条―現行条文本文
第百九十条 (死体損壊等)
死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の拘禁刑に処する。
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p4 /
緊急逮捕状を発するには、逮捕直後に裁判官の連続審査を求める手続がなされたことのほか、逮捕時における緊急逮捕の要件及び逮捕状発付時における通常逮捕の要件の双方を満たしていることが必要である。
緊急逮捕状の発付には、まず逮捕後ただちに裁判官へ連続審査を求める手続が必要で、加えて逮捕時の緊急逮捕要件と、発付時点での通常逮捕要件の双方を満たす必要がある。
根拠条文:刑事訴訟法210条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法210条第1項―現行条文本文
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期三年以上の拘禁刑に当たる罪を犯したことを疑うに足りる十分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。
この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。
逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。
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p5 /
緊急逮捕の要件としての罪を犯したことを疑うに足りる「充分な理由」があるか否かの判断においては、逮捕後に生じた状況を資料とすることは許されない。
「充分な理由」の判断は、逮捕後に生じた状況も資料として考慮できるとされるため、設問のように一律に排除するのは誤りではないかが問題となるが、本設問の解説では本肢は正しいとしている。
根拠条文:刑事訴訟法210条第1項・e-Govで法令を開く
刑事訴訟法210条第1項―現行条文本文
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期三年以上の拘禁刑に当たる罪を犯したことを疑うに足りる十分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。
この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。
逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。
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全体要旨
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