刑法 第382問
教材: 刑法③
司法試験 H22 第15問
論点: 偽造一般
問題
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公式解答
2
正誤・解説
1 /
司法警察員甲が、参考人乙に対する事情聴取を行ったところ、これは客観的事実と異なる供述をした。甲は、同供述が客観的事実と異なることが分かったものの、この供述をそのまま録取した供述調書を作成し、これに自ら作成者として署名押印した。甲には、虚偽公文書作成罪が成立する。
156条の虚偽公文書作成は、公務員が職務に関し、行使の目的で虚偽の文書・図画を作成する場合をいう。単に供述の内容をそのまま録取しただけでは、「虚偽の文書」を作成したとはいえない。
根拠条文:刑法156条・e-Govで法令を開く
刑法156条―現行条文本文
第百五十六条 (虚偽公文書作成等)
公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書等若しくは電磁的記録文書等を作成し、又は文書等若しくは電磁的記録文書等を変造したときは、印章等又は電磁的記録印章等の有無により区別して、前二条の例による。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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2 /
甲は、乙所有の建物の売買契約書を会員制クラブの入会申込書であると偽って乙に示し、乙をしてその旨誤信させてその売主欄に署名押印させた。甲には、有印私文書偽造罪の間接正犯が成立する。
判例は、作成者が文書の内容や名義につき誤信した相手方に署名押印させる場合でも、文書作成の意思と異なる内容の文書を作らせれば、文書偽造罪が成立し得るとしている。
根拠条文:刑法159条第1項・e-Govで法令を開く
刑法159条第1項―現行条文本文
行使の目的で、次の各号に掲げるいずれかの行為をした者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。
一 他人の印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書等を偽造し、又は偽造した他人の印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書等を偽造する行為
二 他人の電磁的記録印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する電磁的記録文書等を偽造し、又は偽造した他人の電磁的記録印章等を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する電磁的記録文書等を偽造する行為
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3 /
甲は、内容虚偽の旅券申請書を作成して旅券の交付を申請し、旅券の交付を受けた。甲には、詐欺罪が成立するので、免状等不実記載罪は成立しない。
判例は、虚偽記載の旅券等については、申請時に下付を受ける行為も含めて刑法157条2項が問題となり、詐欺罪のみで処理すべきではないとしている。
根拠条文:刑法157条第2項・e-Govで法令を開く刑法246条第1項・e-Govで法令を開く
刑法157条第2項―現行条文本文
公務員に対し虚偽の申立てをして、免状、鑑札若しくは旅券に不実の記載をさせ、又は電磁的記録文書等その他の電磁的記録であって、免状、鑑札若しくは旅券の全部若しくは一部として用いられるものに不実の記録をさせた者は、一年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
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刑法246条第1項―現行条文本文
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する。
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4 /
市立病院に勤務する公務員である医師甲が、同病院の医師として同病院の患者が裁判所に提出するための診断書を作成するに当たり、同診断書に虚偽の病名を記載した。医師である甲には、虚偽診断書等作成罪が成立するので、虚偽公文書作成罪は成立しない。
医師が公務所に提出すべき診断書等に虚偽を記載した場合は、特別規定である虚偽診断書等作成罪が問題となる一方、事案によっては虚偽公文書作成罪の成立も検討される。設問は判例の結論と合わない。
根拠条文:刑法156条・e-Govで法令を開く刑法160条・e-Govで法令を開く
刑法156条―現行条文本文
第百五十六条 (虚偽公文書作成等)
公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書等若しくは電磁的記録文書等を作成し、又は文書等若しくは電磁的記録文書等を変造したときは、印章等又は電磁的記録印章等の有無により区別して、前二条の例による。
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刑法160条―現行条文本文
第百六十条 (虚偽診断書等作成)
医師が、公務所に提出すべき診断書、検案書若しくは死亡証書に虚偽の記載をし、又は公務所に提出すべき電磁的記録文書等であって、診断書、検案書若しくは死亡証書の全部若しくは一部として用いられるものに虚偽の記録をしたときは、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
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5 /
甲は、乙から詐取した携帯電話機に保存された電子マネーを使って商品を購入し、同電話機に保存された電子マネーの残高を減少させた。甲には、支払用カード電磁的記録不正作出罪が成立する。
刑法163条の2第1項前段の対象は、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成する電磁的記録であり、携帯電話機に保存された電子マネーはこれに当たらない。
根拠条文:刑法163条の2第1項・e-Govで法令を開く
刑法163条の2第1項―現行条文本文
人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った者は、十年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者も、同様とする。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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全体要旨
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