刑法 第147問
教材: 刑法②
司法試験 R01 第3問
論点: 承継的共犯
問題
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【見解】
A.共犯は、一個の犯罪を共同して行うものであり、後から犯罪に加担した者も、情を知って一罪の一部に加担した以上、犯罪全体について責任を負う。
B.共犯は、自己の行為と因果性がある範囲においてのみ責任を負うべきであって、自らが生じさせていない過去の事実について責任を負うべきではない。
C.先行者が生じさせた結果は承継しないが、先行者が生じさせた犯罪行為を容易にする状態が存在する場合に、後行者がその状態を利用して犯罪を実現したときには、後行者も犯罪全体について責任を負う。
公式解答
12111
正誤・解説
A /
Aの見解に対しては、何を一罪として扱うかは、立法政策によって決まるため、一罪性に決定的な意味を認めるのは適切ではないとの批判が可能である。
Aは、共犯を一個の犯罪として広く捉える見解。解説では、何を一罪とみるかは立法政策で決まるため、一罪性に決定的意味を与えるのは適切でないという批判が可能としている。
根拠条文:刑法207条・e-Govで法令を開く
刑法207条―現行条文本文
第二百七条 (同時傷害の特例)
二人以上で暴行を加えて人を傷害した場合において、それぞれの暴行による傷害の軽重を知ることができず、又はその傷害を生じさせた者を知ることができないときは、共同して実行した者でなくても、共犯の例による。
刑法・e-Gov法令APIから取得した現行条文(取得日時: 2026-07-26T23:14:50)
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過去問出題時点の旧条文と異なる場合があります。
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B /
Aの見解は、共犯の処罰根拠に関する因果的共犯論に基づいて主張されるものである。
解説では、この記述はBの見解についての説明であり、Aの見解ではないとしている。見解と記述の対応を誤っている。
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刑法207条―現行条文本文
第二百七条 (同時傷害の特例)
二人以上で暴行を加えて人を傷害した場合において、それぞれの暴行による傷害の軽重を知ることができず、又はその傷害を生じさせた者を知ることができないときは、共同して実行した者でなくても、共犯の例による。
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C /
Bの見解に対しては、複数の行為からなる犯罪で後行行為だけでは処罰されない場合に、処罰の間隙が生じるとの批判が可能である。
Bは自己の行為に因果性がある範囲でのみ責任を負う立場なので、複数行為型の犯罪で後行行為だけでは処罰できず、処罰の間隙が生じるという批判が可能とされている。
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第二百七条 (同時傷害の特例)
二人以上で暴行を加えて人を傷害した場合において、それぞれの暴行による傷害の軽重を知ることができず、又はその傷害を生じさせた者を知ることができないときは、共同して実行した者でなくても、共犯の例による。
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D /
Cの見解に対しては、単なる夏き晴らしにより他人に暴行を加えて抗拒不能状態にした後、財物奪取の意思が生じ、その状態を利用して同人から財物を奪取した場合、一般に強盗罪が成立しないとされていることとの比較から問題があるとの批判が可能である。
Cは先行者が作った容易化状態を利用して犯罪を実現した後行者も、犯罪全体の責任を負うとする。これに対し、後で意思が生じた事案で強盗不成立とされる例との比較から問題があるという批判ができる。
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刑法207条―現行条文本文
第二百七条 (同時傷害の特例)
二人以上で暴行を加えて人を傷害した場合において、それぞれの暴行による傷害の軽重を知ることができず、又はその傷害を生じさせた者を知ることができないときは、共同して実行した者でなくても、共犯の例による。
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E /
甲がVに暴行を加えた後、なお強く抵抗するVに乙が甲と共謀の上で暴行を加え、Vが負傷したが、その傷害結果が共謀成立の前後いずれの暴行によって生じたか特定できない場合、Cの見解からは、乙には傷害罪の承継的共犯は成立しないことになるのが自然であるが、この帰結は刑法第207条との関係で不均衡であるとの批判が可能である。
解説は、Cの見解では傷害罪の承継的共犯は成立しないのが自然だが、刑法207条は共同行為と傷害結果の帰属を広く認めるため、不均衡との批判が可能だとしている。
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第二百七条 (同時傷害の特例)
二人以上で暴行を加えて人を傷害した場合において、それぞれの暴行による傷害の軽重を知ることができず、又はその傷害を生じさせた者を知ることができないときは、共同して実行した者でなくても、共犯の例による。
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全体要旨
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